「いいえ……」
關學民は首を振って言った。「漢方医学は本当に奥が深いですね。今日は勉強になりました。ごく普通の薬を組み合わせただけなのに、こんな素晴らしい効果が…薬理作用はまだ分かりませんが、効果があるということは、この処方が本物だということですね!」
「では安心して服用できるということですか?」
楊懷軍は以前、何の躊躇もなく薬を飲んでいたが、それは林逸への信頼があったからだ。
戦場で自分の背中を預けられる人なら、信頼できないことなどあるはずがない。彼が自分を害するわけがないのだから。
しかし今、關學民から処方箋についての肯定的な評価を聞いて、楊懷軍は非常に驚いた。關學民までそう言うということは、この処方箋の素晴らしさを証明している。
「もちろんです!この処方箋を書いた人は、きっと漢方界の大家でしょうね…」
關學民は溜息をつきながら言った。「もちろん、その方のお名前をお聞きするつもりはありませんが、もし機会があれば、一度お会いして、いくつか質問させていただきたいものです…」
「それは…関おじいさん、もし私が再び会えたら、おじいさんの気持ちを伝えておきます…でも…」
ここまで言って、楊懷軍は困ったような表情を見せた。
「分かっています。もしお会いできなくても構いませんよ。ハハハ…私にもそれくらいの分別はありますから。神醫の方々はお忙しいでしょうからね…」
關學民は理解を示しながら言った。
神醫?
楊懷軍は目が回りそうになった。林逸が神醫?
戦場では戰神だと知っていたが、神醫だとは知らなかった!
確かに故郷から持ってきた治療薬は効果的だったが、神醫というイメージとはかけ離れているのではないか?
「はい…伝えておきます…」
楊懷軍は頷いた。これ以上何も言えなかった。
「それは良かった。楊くん、君の様子を見ていると元気そうだね。明らかにこの処方箋が効いているようだ!このまま薬への耐性が出なければ、このまま続けていけば問題ないでしょう!」
關學民は楊懷軍が部屋に入ってきた時から観察していた。漢方医学では「望診」を重視する。これは患者の精神、色つや、形態、舌の状態などを目的を持って観察し、内臓の病変を判断するものだ。