第119章 後悔先に立たず

「二十歳くらい?」

關學民の眉間の皺がより深くなった。こんなに若くて、医術がこれほど優れているとは……もしかして、隠れた神醫の家系の出身なのだろうか?

關學民は高い地位に祭り上げられ、卓越した鍼灸術で世界的な名声を得ていたが、この世界には優れた医術を持ちながら表に出てこない人が大勢いることをよく知っていた。

若い頃、そういう人物に出会ったことがある。自分の鍼灸術は、その人から学んだものだった……ほんの皮相的なことしか学べなかったが、それだけで世界的な名声を得るには十分だった……

だから、關學民はその人物が二十歳くらいだと聞いて、驚きはしたものの、信じられないわけではなかった。自分が当時出会った達人も、そう年を取っていなかったのだから。

しかし、關學民も昔出会った人物が不老不死で、これほどの年月を経ても若いままだとは考えなかった。

それに、劉天翼が言うには二十歳くらいだという。自分が出会った人物は少なくとも三十代だった。まさか何か神術を修練して、若返っているとでも?

そんなことはありえないだろう……

「関教授、私もあの若者を見ましたが、確かに二十歳くらいでした。成熟した凛々しい雰囲気はありましたが、容貌から判断して、それ以上の年齢ではありません!」

この時、ずっと傍で聞いていた劉さんも口を開いた。

「そうだとすると、あなた方の言う達人が誰なのか、私にも見当がつきません。松山市の有名な漢方按摩師は、最年少でも五十代ですから……」

後の言葉は言わなかったが、それは、どんなに目が悪くても、五、六十代の老人を二十歳の若者に見間違えることはないということだった。

「そうですか……」

劉天翼は少し落胆した様子で「それは仕方ありませんね……」

「その時、彼の連絡先は聞かなかったのですか?」

劉天翼は諦めたようだったが、關學民は興味を持った。漢方按摩の達人で、しかもこれほどの治療効果を持つ者は、世界中でも数少ないはずだ。

漢方医学界の泰斗として、關學民もこの按摩の達人と知り合いたいと思った。

もし意見交換ができれば、自分の鍼灸術も大いに進歩するかもしれない!

按摩と鍼灸は、多くの共通点がある。どちらも経穴を通じて治療を行うのだ。

「それが……連絡先は渡してあるんですが……」