第0254章 誰が身を滅ぼし名を失うのか

しかし孫靜怡は今まで後悔していないので、張通天も彼女の名誉を傷つけることに躊躇いはなかった！

「皆さん、張さんの小規模な記者会見にお越しいただき、ありがとうございます。ここにいるのは記者の友人か業界の仲間たちで、皆さん身内同然です。遠慮なく本題に入りましょう！」張通天は咳払いをして言った。

「張社長、どうぞ話してください、私たちは準備ができています！」事前に情報を知っていた記者が、カメラを会議室の大スクリーンに向けた。

「よし、では話します！」張通天は頷いた。「今日、業界内の害悪を皆さんに暴露します！この人物は我々の業界倫理を損ない、業界の悪風を率いています。このような人物を、我々はどうすべきでしょうか？」

「害悪は排除すべきです！そんな人間が貿易業に携わる資格があるでしょうか？」事前に打ち合わせていた業界人が立ち上がって言った。

「そうです、張社長、早く暴露してください、私たちは待っています！この人物が誰なのか見てみたいです。豚や犬にも劣るような人間に、貿易業をする資格はありません！」別の人も立ち上がって声高に叫んだ。

実際、発言しているのはほんの数人で、彼らは全員張通天から暗示を受けていた。他の人々はほとんど見物気分で来ており、このような事に関わるつもりはなかった。

「よし、李秘書、このビデオを再生してください！」張通天は手元のビデオカメラを秘書に渡した。これは彼が初めてカメラを秘書に渡した瞬間だった。それまで彼は誰にもこのカメラに触れさせなかった！

なぜなら張通天はまず、このビデオが早く流出することを恐れていた。そうなれば孫靜怡を脅す効果がなくなってしまう。すでに流出していれば、孫靜怡は当然彼の要求に応じなくなるだろう！

次に、彼は周囲の人間を信用していなかった。孫靜怡が周囲の人間を買収してビデオを削除させることを恐れていた。そうなれば、私立探偵に依頼してこのビデオを録画させた意味がなくなってしまう！

だからこの時になって初めて、張通天はカメラを取り出したのだ。

「皆さん、ビデオをご覧ください！」張通天は李秘書がカメラを会議室の大型テレビに接続した後、皆に見るよう手振りで促した。

テレビからは、突然男女の喘ぎ声が流れ出した……