第34章 礼に反して一方的なことはない!

部屋の中で、萧塵は目を閉じて意識を集中し、皇極化仙訣を発動させ、内気を絶えず手のひらに集めていた。

突然、彼は空中に手を上げ、部屋の椅子に向かって軽く手を振った。

まさに玄化の術!

数日の修練の成果が、ついに実を結んだ。

椅子が徐々に気化し、まるで自然の大気に溶け込むかのように消えていった。

気を凝らし心を落ち着かせ、萧塵は再び別の方向に手を振った。

逆玄化により、気体が実体へと凝縮され、消えていた椅子が再び現れた。

「ほぼ完成だな。あとは何度か練習すれば自在に使えるようになる」

萧塵は密かに喜んだ。この方法は確かに便利で、収納空間すら必要なくなった。

実は玄化の術には欠点があった。それは物を気化させると、自身の功力で維持し続ける必要があり、絶え間なく消耗が続くことだった。