「お前も黒龍ゴールドカードを持っているのか?!」
裴雯雯は萧塵が黒龍ゴールドカードを取り出した瞬間、驚きの声を上げた。
張俊鵬が言ったように、黒龍ゴールドカードは古海市では地位と身分の象徴であり、路傍の屋台から星級ホテルまで、すべての店がこのカードでの支払いに応じなければならない。
黒龍ゴールドカードを持つ資格があるのは、ほんの一部の勢力だけで、しかもそれぞれの勢力内でも限定発行され、中核メンバー以外は所持できない。
「騙されるな、あいつのカードは絶対偽物だ!」
張俊鵬は冷笑した。彼らの張家でさえ黒龍ゴールドカードを持つ資格がないのに、よそ者の萧塵が持っているはずがない。
「いいえ、このカードは偽造不可能です。確かに本物です!」
裴雯雯はため息をついた。彼女は裴家の家長の一人娘だけあって、その見識は張俊鵬とは比べものにならなかった。