第114章 鬼王様を殺す!

「防...防ぎきれたのか?」

梁非凡は、この瞬間、思考が再び覆された。

鬼王様は凶悪な名声を持ち、決して外見だけの強さではない。その実力は一般の真元境の強者をはるかに上回る。

そして鬼王様も確かに怒り狂っており、手加減する理由などなかった。

しかし、それでもなお、鬼王様の必殺技は萧塵に防がれた。

単に防いだだけでなく、むしろ動きさえ見せずに、一枚の気の障壁だけで防いでしまった。

先天剛気か?

それは先天二段の能力に過ぎず、先天第三境の強者の必殺技を防ぐことはできないはずだ。

「鬼王様と名乗っているが、この程度なのか?」

萧塵は眼を軽く上げ、嘲りを滲ませた。

「ふん!」

鬼王様は一撃が決まらず、後方に跳び退き、思案げな表情を浮かべた。

「確かに何か秘術があるようだな。お前は一体どれほどの修為を持っている?」

鬼王様は萧塵の体を見回したが、まったく見透かすことができなかった。

萧塵の体からは真気の波動が全く感じられず、一見すると普通の人間にしか見えず、修行境界を判別できなかった。

「まさかお前も先天第三境に達しているのか?」

鬼王様は眉をひそめた。

二十歳にも満たない先天第三境など、あまりにも異常すぎる!

「私の修為さえ見抜けないのに、どうやって戦うつもりだ?」

萧塵は気迫で人を圧倒することは滅多になかったが、ただ静かに立っているだけで、しばしば形のない圧迫感を与えることができた。

この形のない圧迫感は、人の霊魂に深く染み入り、まるで人類が未知の神靈に対して抱く畏怖と恐れのようだった。

「ふん、神がかり的な真似は止めろ。ただの隠密の功法を使っているだけだろう!」

鬼王様は萧塵が本当にそれほど神秘的だとは信じなかった。

たとえ萧塵を真元境と見なしたところで何だというのか?

かつて彼は二人の真元境の強者による包囲攻撃にも打ち勝った。今相手は若造に過ぎない。

「お前と私が同じ境地なら、もう言葉は必要ない。命を賭けて決着をつけよう!」

恍惚の中、鬼王様と萧塵は共に静かになった。

両者の目が合い、深浅を悟った!

突然、二人は同時に動き出した。

梁非凡と曹雁雪には、空間を交錯する二つの影しか見えなかった。

轟!

力がぶつかり合い、その余波が大殿の天井を破壊し、二人は共に飛び出した。

「師匠!」