「ありがとう、お姉さん。ありがとう、お兄さん。ありがとうございます!」
譚玉兒は感謝の涙を流した。
もし他の人だったら、蟇の中に真珠が隠されていることを知ったら、おそらくそのまま逃げ出していただろう。どうして萧塵と花無淚のように彼女を助けてくれるだろうか?
「礼は要らない。お前の父親に会わせてくれ!」萧塵は何にも関心がなく、ただ羊皮の巻物の問題にこだわっていた。
「はい、片付けます!」
譚玉兒は急いで店を畳み始め、帰る準備をした。
「ねえ、イケメン、名前は何?QQかWeChatを交換しない?」花無淚は少し恥ずかしそうに尋ねた。
彼女は生まれてこのかた、初めて男性に連絡先を聞いた。
「持ってない!」萧塵はそっけなく言った。
「持ってない?」
花無淚は心の中で、おかしいなと思った。武術を幼い頃から修行していても、今は社会に溶け込んでいるはずだ。どうして通信手段を持っていないのだろう?