第156章 羊皮の巻物の情報!

「ありがとう、お姉さん。ありがとう、お兄さん。ありがとうございます!」

譚玉兒は感謝の涙を流した。

もし他の人だったら、蟇の中に真珠が隠されていることを知ったら、おそらくそのまま逃げ出していただろう。どうして萧塵と花無淚のように彼女を助けてくれるだろうか?

「礼は要らない。お前の父親に会わせてくれ!」萧塵は何にも関心がなく、ただ羊皮の巻物の問題にこだわっていた。

「はい、片付けます!」

譚玉兒は急いで店を畳み始め、帰る準備をした。

「ねえ、イケメン、名前は何?QQかWeChatを交換しない?」花無淚は少し恥ずかしそうに尋ねた。

彼女は生まれてこのかた、初めて男性に連絡先を聞いた。

「持ってない!」萧塵はそっけなく言った。

「持ってない?」

花無淚は心の中で、おかしいなと思った。武術を幼い頃から修行していても、今は社会に溶け込んでいるはずだ。どうして通信手段を持っていないのだろう?

もしかして私をはぐらかしているの?

花無淚は思わず腹が立った。

彼女から声をかけたのに、拒否されるなんて?

「じゃあ、電話番号は?それくらいあるでしょ?」花無淚は諦めなかった。

萧塵は彼女を一瞥し、今度は答える気すら起こらなかった。

花無淚は怒って言った:「ねえ、少しは顔を立ててよ。私、花無淚はそれなりに有名人なんだから!」

「花無淚?」萧塵はそれを聞いて、少し奇妙な表情で尋ねた。「あなたと花清瑤はどういう関係?」

「えっ、私の姉を知ってるの?」花無淚は驚いて言った。

「知らない!」萧塵は首を振った。

「嘘つき、明らかに知ってるじゃない!」花無淚は萧塵にますます興味を持った。

この時、譚玉兒はすでに荷物をまとめ終え、萧塵に言った:「お兄さん、行きましょうか?」

「うん!」

萧塵は花無淚を無視し、譚玉兒について行った。

花無淚は少し考えてから、二人の後を追った。

どうせ今は特にすることもないし、ちょっと様子を見に行こうと思った。

……

譚家は実は先祖代々から魔都に住んでいたが、後に家運が傾き、祖屋敷を売って借金を返済し、譚玉兒と父親は今は賃貸住宅に住んでいた。

借りている家は2LDKで、家具は非常に質素だったが、とても清潔に整頓されていた。