第214章 禁忌伝説、玄後!

皇甫鳴は当初修練していたのは刀道であり、悟ったのも刀意だった。ただ一魂三化の後、彼は刀を捨て、もう刀を使わなくなった。

しかし彼の今の修為では、刀があろうとなかろうと刀術を繰り出すことができ、さらに極限まで融合させた殺戮の刀意を合わせ、最も完璧な一刀を成し遂げる。

彼はこの一刀が、萧樱雪が萧塵の力を融合して冥無極を斬り殺したあの一刀よりも強いと信じていた。

「殺戮刀意・一刀葬神!」

空には黒雲が集まり、十数丈もの巨大な刀が天地を横切り、殺戮と破壊を孕んでいた。

刀意の通る所、生気は断絶する!

「萧塵、これがお前が私を怒らせた代償だ!」

皇甫鳴は狂笑しながら叫び、天地を圧する勢いの一刀は古今無双のものとなり、萧塵に向かって斬り下ろした。

轟!

恐ろしい音が響き、方円百里を震わせた。

無常山全体がこの一刀の下で、耐えきれずに崩れ去った。

皇甫鳴はすでに最初の時点で半空に飛び上がり、息を切らしながら山下の巨大な穴を見下ろしていた。

この一刀は、彼の真元のほぼ半分を消耗させた。

しかし幸いにも、あの小僧を斬り殺すことができた。

「ここから離れなければならない。境地を安定させ、伝説境に踏み入れれば、あの隠世の老怪物たちを除いて、当世では誰も私の敵ではない。」

そう考えると、彼は急いで身を翻し、去ろうとした。

突然!

一筋の劍光が地面から昇り、極めて速かった。

シュッ!

劍光は彼の頬をかすめるように通り過ぎた。

「何だと?」

皇甫鳴は無意識に手で頬を拭ったが、手いっぱいの鮮血を見つけ、頬には火のような痛みが残り、まるで炎に焼かれるようだった。

「私が死んだかどうか確認もせずに立ち去るとは、随分と焦っているな?それとも、恐れているのか?」

いつの間にか、萧塵はすでに皇甫鳴の前に現れ、彼の行く手を阻んでいた。

「お前…お前がどうして死んでいない?」

皇甫鳴は極度に驚愕して萧塵を見つめた。

先ほどの一刀で、無常山さえも崩れ去ったのだから、道理から言えば萧塵は間違いなく死んでいるはずだった。

しかし萧塵は死んでいないだけでなく、体にも傷がなく、さらには服にさえ一切の破れがないように見えた。

これはどうして可能なのか?

「皇甫鳴、お前は退屈すぎる。本当にお前とこのゲームをしたことを後悔しているよ!」