第26章 ちょっとどいて

授業の終わりを告げるベルが鳴り、学校中が騒がしくなった。

しかし、3年2組の教室では、ほとんどの生徒が外に出ようとしなかった。

他の学年のクラスの生徒たちが、この教室の前を通りかかっては、好奇心に駆られて中を覗き込んでいた。

3年2組の生徒の一人が教室を出ると、すぐに周りの生徒に止められ、質問攻めにあった。その生徒が理由を説明すると、たちまち学校中が沸き立った。

「えっ?葉錯?先週、蘇雅に告白したあのダサい奴?」

「マジかよ、最近調子に乗ってんな。頭おかしくなったんじゃないの?」

「ショックで参っちゃったんだろう。この前、全校生徒の前で告白して、もっとひどい罰を受けたんだぜ。あいつの家、貧乏だって聞いたし。今回こんな賭けに出たのは、もう学校にいられないと思って、最後の意地を見せようとしたんだろう。」