第121章 密室

葉錯はミヤコの腕を組んで遊覧船に乗り込もうとした。彼の後ろの二人の美女が続こうとしたとき、二人の倭國人が手を伸ばして止めた。「招待状がないと、入れません」

二人の美女は眉を上げた。「どけ!」

ミヤコは葉錯の体に寄りかかって言った。「林少爺様、あなたの側にいるこの二輪の花には、まだ棘がありますわね」

葉錯は笑いながら、彼女の顎に手を伸ばした。「彼女たちに棘があるかどうかは重要ではない。大切なのは、君という美しい花に棘がないことだ」

ミヤコは艶のある目で見つめた。「それはあなたに花を摘む技があるかどうかによりますわね」

葉錯は軽く微笑んで、二人の美女に向かって言った。「二人とも、ついて来る必要はない。下で待っていてくれ」葉錯は二人を連れて行くのが邪魔だと思っていた。前世でも彼は大抵一人で行動していた。蝴蝶は初期段階の地形偵察、任務計画の立案、外周での情報提供と支援などの仕事を担当するだけだった。