第167章 多災多難

ネット上の多くの人々がこのウェイボー投稿を転載したが、これが本当に覆面の人なのかどうか確信が持てず、皆は顏菲雨に尋ねていた。

彼女は涙を浮かべながらも、微かな笑みを浮かべていた。彼女はこれが葉錯だと知っていた。なぜなら葉錯とミチコ以外に、覆面の人が彼女を二度目に救ったことを知る者はいなかったからだ。

顏菲雨はスマホの画面に指を滑らせ、新しいウェイボーを投稿した:「まだ教えてくれていないわ、この歌の名前は?」

「レジェンド」数十秒後、葉錯のウェイボーが返信した。

「わぁ!」多くのネットユーザーが驚いた。「顏菲雨が彼に返信した、これは本当に覆面の人のウェイボーだ、かっこいい!」

葉錯の登録から1時間も経っていないアカウントのフォロワー数はロケットのように急上昇し、あっという間に10万人を超え、葉錯自身も驚いた。

無数のネットユーザーが転載・コメントし、葉錯のスマホにも様々な通知が絶え間なく届いた。

「覆面の人、この歌大好きです!他の作品もありますか?」

「覆面の人様、彼女いるんですか?あなたと結婚したいです!」

「覆面の人、本当にイケメンすぎるから覆面しているの?どれだけイケメンなの?」

「ありがとう、私たちの顏お嬢様の命を救っただけでなく、彼女の芸術的キャリアも救ってくれた。ファンのために彼女を守ってくれて、あなたは彼女の守護神です。」

「そうよ、覆面の人様、あなたは顏お嬢様の守護神です。わぁ、男性が顔を隠して、黙って一人の女性を守る、これは騎士小説のストーリーみたい、とてもロマンチックで、心が溶けそう。」

「私もこんな守護神に出会いたい、覆面の人、私も守ってくれない?」

これらの様々な質問が一瞬のうちに押し寄せ、その大半は女性ファンからのもので、葉錯は対応に困惑していた。彼は心の中で思った:以前に覆面をしておいて良かった、さもなければ今はもっと大変なことになっていただろう。

これらのファンからのメッセージに、葉錯は一つも返信しなかった。

しかし彼は突然、音楽界の大御所である那音も彼宛てにウェイボーを投稿し、@していることに気づいた。