第152章 一撃で天下を決する

エンターテイメントセンターから出ると、ビル全体が既に空っぽになっていた。今回、白小樓が葉錯に対処するために、かなりの手を打ったようだ。しかし今、彼は冷たい表情で監視カメラの前に立ち、葉錯が颯爽と去っていくのを見るしかなかった。

葉錯が殺した二人は、国家指名手配の犯罪者だった。たとえこの映像が流出しても、困るのは指名手配犯と結託していた白家だけだ。だから葉錯はまったく心配していなかった。

今、彼は全身血まみれで、まるで魔神様のようにビルの下に立っていた。蘇雅はすでにどこかに連れて行かれていた。葉錯の心は徐々に沈んでいった。彼には蘇雅のような天才的な推理能力はなく、今はただ焦るばかりだった。

先ほど王蓋伊が言及した白家のバーを思い出し、葉錯は電話を取り出して秦扶蘇に電話をかけた。