第183章 私は彼女の彼氏

楊おじいさまは溜息をついて言った。「それはね、この宝石は世界に三つしかないからだよ。二つは円明園にあったが、かつて八カ国連合軍が北京に侵入した時、英仏連合軍に持ち去られた。現在一つは大英博物館に、もう一つはイタリアのマフィアの手に渡ったと言われている。そして残りの一つ、火鳳の瞳と呼ばれるこの鳳瞳石は、元々皇宮にあったが、後に倭国の侵略者によって持ち去られたと言われている。私はずっとこれを買い戻したいと思っていたが、数十年間、何度も倭国に行っても見つけられなかった。まさか今日ここで見ることになるとは思わなかったよ。」

部屋中が静まり返り、皆は先ほどまで笑い話にされていたものが、こんなにも価値のあるものだとは思いもよらなかった。林輕雪自身も、手足が震えるほど驚いていた。葉錯が何気なく取り出したものが、こんなに価値があるなんて理解できなかった。この葉錯は一体何者なのか、本当に自分の学生なのだろうか？どんどん見透かせなくなっていく。