華夏、雲海高校。
葉錯は葉芊芊を見送り、教室に戻った。
林輕雪と蘇雅の二人はすでに一緒に座り、一枚の紙を見ながら何かを話し合っていた。
葉錯は近づいて尋ねた。「何を話してるの?」
蘇雅は笑みを浮かべながら言った。「郊外の龍潭湖に遊びに行くのに必要なものについて話してたの。リストを作ったから、他に必要なものがないか見てくれる?」
葉錯はリストを受け取り、驚いた。「これは...遊びに行くだけなのに、こんなにたくさんのものが必要なの?テント、鍋、包丁、醤油、牛肉...家ごと持っていくつもり?」
二人の女の子は同時に口をとがらせ、顔を曇らせて葉錯を見た。「私たちはそこで一晩過ごすことにしたの、キャンプよ。これらは全部必需品だし、まだ足りないくらいだわ。」
林輕雪は頷いた。「そうよ、あなたは何か追加したいものはある?」
葉錯は前世では、アマゾン熱帯雨林やアフリカの大草原で何日も野外で過ごすことが多かった。
その時は数本の飛び刀と一本の軟剣だけを持ち歩いていた。
殺し屋システムのトレーニングで彼は超強力な野外生存能力を持っていたので、外出する時に何を持っていくかなど考えたこともなかった。今、二人の女の子がリストにどんどん物を追加していくのを見て、思わず額に汗が浮かんだ。
「これら全部必要ないでしょ?」
「誰が言ったの?考えたけど、全部必要よ。」そう言って、蘇雅はしばらく考えてから言った。「そうだ、夏は蚊がいるから、蚊取り器も持っていかなきゃ。」
「うんうん、虫除けスプレーも。」
「それからボディソープも。」
葉錯:「……」
女の子はやはり女の子だな。これらのものは、葉錯のような肌が厚く丈夫な男子には全く必要ないものだった。
「こんなにたくさんのもの、持っていけるの?」
「あなたがいるじゃない。あなたは私たちの無料の労働力よ。これらのものは全部あなたが背負っていくの。」と蘇雅は言った。
葉錯は言葉を失った。「それって僕の余剰価値を搾取してるんだね。」
「そう、あなたを搾取するの。」蘇雅は口を押さえていたずらっぽく笑い、リストを葉錯の手に押し込んだ。「今から搾取を始めるわ。行きましょう、私たちと一緒に買い物に。重い物を持つ労働力が必要なの!」