第229章 竜化

漆黒の夜、葉錯はまだ眠りにつかず、屋根の上で足を組んで座っていた。頭上には、月が明るく星が少なく、一つの満月が高く掛かっていた。

彼の呼吸はほとんど聞こえないほど軽く、断続的で、吸うことと吐くことの間に明確な境界線はなかった。体全体が、気を循環させるシステムのようだった。

龍神の功の本質は、人体の内部構造を変えることであり、これは非常に神秘的なことだった。

一般的な古武道は、人の肉体を強くして何物をも砕く効果を達成するか、あるいは人の気を長く持続させ、気力を豊かにするかのどちらかである。

例えを挙げると、人類が古武道を修行する目的が彼岸に到達することだとすれば、外家拳法は主人のために最も堅固な船を作るようなものであり、內家拳法は主人に泳ぎ方を教えるようなものである。

しかし、龍神の功はこの二つとは異なり、その目的は主人を直接魚に変え、泳いで渡らせることにある。

このような功法は、誰であれ軽々しく修行しようとは思わないだろう。結局のところ、人類は数万年の進化を経て現在の姿になったのだ。現在の人間の肉体が最も完璧だとは言えないが、少なくともこの地球に最も適応している。

もし構造を勝手に変えてしまったら、怪物になってしまうのではないか?

そして龍神の功はまさに天下の大禁忌を冒そうとするものだった。

葉錯は前世で龍神の功を修行し、すでに第九層に達していた。功を運行するたびに、全身が素早く鱗片で覆われ、両手は非常に鋭い爪に変わり、両目の瞳孔は蛇のように縦に細い線となり、額からは二本の角が生えた。

しかも、外見だけでなく、体の防御状態や感知能力も大きく変化した。

彼の体の鱗片は、銃弾の攻撃さえ防ぐことができ、鋭い爪は軽装甲戦車の装甲を直接引き裂くことができ、非常に恐ろしかった。

彼自身はこれを竜化と呼んでいた。

一度竜化すると、攻撃力と防御力が大幅に向上するだけでなく、速度と爆発力も非常に恐ろしいものになり、周囲への感知は細部にまで及び、塵が地面に落ちる音さえ聞こえるようになった。

竜化するたびに、葉錯の戦闘力は大幅に向上し、まるで子供の頃に見ていたウルトラマンの変身のようだった。

しかし、この竜化は頻繁に使うことができなかった。