第242章 言邪の戦闘力

「うっ！」蕭劍天は吐き気を催した。

この強い酒を飲むと、喉が焼けるようだった。

蕭劍天は自分の体が、まるで真っ赤に燃えた木炭を飲み込んだかのように感じた。口から鼻、喉を通って胃まで、一筋の火が燃え盛るように熱く、顔全体がぞうきんのようにしわくちゃになった。

葉錯の手は素早く、彼の顎を支え、喉の経穴を押さえて送り込み、喉を大きく開かせた。グラス一杯の酒がゼリーのように滑らかに飲み込まれ、反応する暇もなかった。

言邪は言った。「この酒は美味しいようだね。蕭少爺が飲み終わった顔は怒った小鳥みたいだ」

蕭劍天は顔色を変え、心の中で「まずい」と思った。

彼はかつてこの混合酒の威力を目の当たりにしたことがあり、自分の酒量では絶対に耐えられないことを知っていた。今、こんな大きなグラス一杯を飲まされたら、後で恥をかくことになるだろう。

「おじさま、少し用事があるので、先に失礼します」蕭劍天はすぐに決断し、葉錯が恥をかくのを待たずに、蘇父さんに別れを告げようと振り向いた。

蘇父さんが返事をする前に、言邪が横から口を挟んだ。「蕭少爺、自分だけ酒を飲み終わって帰るなんて、あまりにも失礼じゃないかな？あなたが持ってきた酒、私はまだ飲んでないよ」

蕭劍天は胃がけいれんするのを感じながらも、とても格好良く振る舞おうと必死に我慢して、言邪を見た。「では言少爺、どうぞお飲みください」

蘇雅は心配そうに葉錯と蕭劍天の二人を見つめ、蕭劍天の表情が非常に苦しそうなのを見て、思わず葉錯のことも心配し始めた。

葉錯も大きなグラス一杯を飲んでおり、見たところ蕭劍天よりも多く飲んだように見えた。

蘇雅はこの酒のアルコール度数がどれほどか知らなかったが、推測はできた。この種の混合酒は、非常に酔いやすいものだろう。

彼女は心配そうに葉錯を見たが、葉錯は無表情で、何事もなかったかのようだった。

一方、蕭劍天の頬はすでに赤くなり始めていた。

言邪は酒を手に取り、鼻の下で香りを嗅いだ。「うん、いい香りだ！ついある古詩を思い出したよ：鋤禾日当午、汗滴禾下土——」

蕭劍天は元々彼が飲み終わるのを待って、別れを告げようとしていたが、まったく関係のない古詩の鑑賞を始めるとは思わなかった。「言少爺、どうぞ飲んでください」