方晴は一瞬の驚きの後、突然動画の中の人物が確かに蘇乘羽の髪型や後ろ姿とそっくりだったことを思い出した。だから見覚えがあると感じていたのに、誰なのか思い出せなかったのだ。
許南枝は黙って笑っていたが、方晴はまだ信じられない様子で言った。「でも、どうしてそんなことが?数日前に会ったばかりなのに、ただの普通の人で、しかも3年も刑務所に入っていたのに、どうやって石破金を倒せたというの?もしそんな実力があったなら、姜家から追い出されて、あんな屈辱を受けることもなかったはずよ」
「実力を隠していたのかもしれないし、屈辱を受けた後で奮起したのかもしれない」と許南枝は言った。
「それはありえない!練武は一朝一夕にできるものじゃないわ。たった数日で、無力な普通人から三品大師を倒せる強者になれるはずがない!」