第61章 神医を推薦する

仁心病院で、林幻風も焦っていた。林お爺さんがもう持ちこたえられそうにない中、林致華と林致柔が探してきた二人の中医の大家に対して、林幻風は何の期待も持っていなかった。

これまでに最高の専門家による診察を受けたが、全く効果がなかったため、林幻風は二人の老中医に何か方法があるとは思えなかった。

林幻風が唯一信じていた人物は、蘇乘羽だけだった。

周晉平の母親も不治の病で、医師から死亡通知が出され、もう治療の方法がないと言われていたのに、蘇乘羽が鬼門関から救い出したのだから、これだけでも蘇乘羽の医術は証明されていた!

蘇乘羽から電話を受けた林幻風は、心が躍った。

「羽兄、姉が今から病院に来るところなんだ。電話して、一緒に迎えに行ってもらおうか。お爺さんがもうダメそうなんだ。」