第36章 名声を失う

韓琳も呆然と立ち尽くし、信じられない様子で、この役立たずの詐欺師の蘇乘羽が、どうやってこんなことができたのかと思った。

「まずは私が脈を診させてもらおう」

陳菖蒲は信じられず、近寄って脈を取ると、劉婉琴の脈は極めて安定しており、普通の人と変わらなかった。

「こ...これは一体どういうことだ?!」陳菖蒲は驚きの表情を浮かべた。

「陳神医、私の妻の脈はいかがですか?」周朝明が尋ねた。

「脈は安定しており、心脈も力強く、普通の人と変わりません」

陳菖蒲は幾ら考えても理解できず、疑問だらけだったが、事実を言わざるを得なかった。

周朝明と周晉平は安堵の息をつき、劉婉琴が口を開いた。「陳神医、命を救っていただき、ありがとうございます」

「お母さん、あなたを救ったのは蘇乘羽さんです」