第99章 百年霊芝

ロビーで、林正勳は満足げな表情を浮かべていた。このまま進展すれば、蘇乘羽が林家の婿になることは間違いないだろう。

「父上、初雪の婚約の件は、どう処理しましょうか?」林致遠が尋ねた。

「その件は、私から袁震東と直接話をする。初雪もずっとこの婚約に反対していたのだから、この機会に解消してしまおう。」

袁震東と林正勳は義兄弟の契りを交わした仲で、かつて二人は共に奮闘して正東グループを設立した。しかし、その後正東グループの発展が順調ではなくなり、袁震東は株式の一部を手放し、現在袁家は正東グループの二十五パーセントの株式を保有している。

袁家は依然として正東グループの第二大株主だが、実質的な支配権は林家にある。

林初雪と袁震東の長孫である袁超羣は幼い頃からの許嫁で、とっくに結婚しているはずだったが、林初雪が強く反対し続けたため、今日まで延期されていた。