第105章 宿敵

龍魂司部で、葉青瓷は石剣鋒のオフィスに行かず、石剣鋒は彼女の後ろをついて行き、相変わらず恐れおののいていた。

「黒狼妖人が霖江方面に逃走したのには、必ず理由がある。人手を増やして、霖江周辺を徹底的に調査せよ。他の妖人の痕跡もありそうだ」

「承知いたしました。聖使様、ご苦労様でした。すぐに宴席を設けて、聖使様をお迎えいたします」と石剣鋒は言った。

「必要ない!」

葉青瓷は冷たく言い放ち、右手を振ると、長剣が宙に浮かび、葉青瓷はその剣の上に飛び乗り、風に乗って去って行った。

「御剣飛行!伝説の御剣飛行だ!大司馬、この聖使様は、修真者なのですね?」

龍魂司使たちは葉青瓷が御剣で飛び去るのを見て、一同感嘆の声を上げ、新たな尊敬の念を抱いた。

「大げさな!白衣斬妖使は斬妖司の最強の存在だ。少なくとも武聖の境地に達しており、武学は超凡入聖の域に達している。飛剣で空を飛ぶなど、ただの基本的な技に過ぎん」