第199章 姉さん、私は冤罪だ!

「痛くないよ。私たちも急いで行きましょう。もし石剣鋒がまた襲ってきたら、私は防ぎきれないから」

方晴は蘇乘羽を支えて彼女の車に乗せ、龍魂司部を離れた。

「家には送らないでくれ。石剣鋒がまた陰謀を仕掛けてくるかもしれないから心配だ。とりあえずどこかホテルに泊まらせてくれ」

蘇乘羽は怪我が回復しない限り、石剣鋒と対峙すれば間違いなく死ぬだろう。全盛期なら、勝てなくても逃げることはできただろうが。

「ホテルも安全じゃないわ。龍魂司にすぐ見つかってしまうわ。もし良ければ、私の家に泊まりなさい」と方晴は言った。

「わかった」蘇乘羽はうなずいた。

方晴は車を市内に戻し、彼女の家は刑事課からそう遠くない、かなり高級な住宅街にあった。

「結構お金持ちなんだね。こんな住宅街の家を買えるなんて。いろいろと良い思いをしてるんじゃないの?」蘇乘羽は冗談めかして言った。