第34章 三絶聖地?それは何?

小山村。

李凡は紫菱と南風を連れて村の入り口まで歩いた。

村の入り口に着くと、李凡は山々の方向を見て、少し呆然としてしまった。

南風と紫菱も前方の光景を見て、完全に目を疑った。

一目見ただけで、無数の山脈が崩壊し、大地が裂け、まるで恐ろしい災害に見舞われたかのようだった!

山林は倒れ、岩が至る所に散らばり、かすかに血の匂いが漂っていた。明らかにこれは大災害で、その中の数え切れない生靈が全て死んでしまったのだ。

「天よ、一体何が起こったの?神霊が天罰を下したのでしょうか?そうでなければ、こんな威力があるはずがない……」

南風は呟いた。

「怖すぎる。幸い、私たちは小山村の中にいたから。そうでなければ、災害が起きた瞬間、私たちも死んでいたかもしれない!」

紫菱の大きな目には後悔の色が満ちていた。

この時、彼女たちは突然理解した。なぜあの日李凡に出会い、李凡が彼女たちをここに連れてきたのか。

これは完全にこの災害が起こることを見越して、彼女たちの命を救ったのだ。

「お姉さま、こんな大きな災害なのに、昨夜は全く気付かなかったのはなぜ……」

同時に、紫菱も疑問に満ちていた。

南風は複雑な表情で李凡を見つめ、言った。「先生がいらっしゃれば、天災でさえも、先生のいる場所に近づく勇気はないのです!」

「気付きませんでしたか?方圓千里の中で、この小山村だけが元の姿を保っていて、まるで何も起こらなかったかのようです。村人たちも一晩ぐっすり眠り、外で何が起きたのかも知らないのです。」

「先生はただここにいらっしゃるだけで……天災さえも侵すことができないのです!」

これを聞いて、紫菱も口を大きく開けた。

彼女たちの李凡を見る目は、とても崇拝に満ちていた!

これこそが世にも稀な高手なのだ。とても穏やかで、何もする必要がないのに、あらゆる災厄が近づくことすらできない。

「想像できます。昨夜、これらの珍しい異獣たちは、ここが唯一の淨土だと感じ取り、避難しようとして入ってこようとしたのでしょう。」

「しかし、李先輩の許可なく、至尊さえも恐れるこれらの恐ろしい凶獸たちは、村に一歩も踏み入れることができず、殺されてしまったのです。」

南風は村から数百メートル離れた場所に積み重なった様々な獣の死体を見つめた!