李凡がこの二つの器物を受け取ることを承諾したと聞いて、火靈兒と慕千凝は非常に喜び、ようやく李先輩の心に適うことができたと思った……
しかし、李凡がすぐに紫菱と南風に渡すとは思いもよらなかった。
彼女たちも非常に驚いた。
しかし、考えてみれば納得できた。
李先輩はどのような存在なのか、たかが仙器など、彼に必要があるはずがない。
弟子たちに使わせるためだけだろう……
そう思うと、彼女たちは紫菱と南風を羨ましく思わずにはいられなかった。
彼らも李先輩の恩恵を受けることはできるが、李先輩の側で学ぶことには及ばない。
李先輩の側にいられることこそが、真の無上の仙道なのだ!
「ありがとうございます、先生!」
南風と紫菱は興奮して声を上げた!
彼女たちはそれぞれ筆と琴を受け取った。
仙器を手にした瞬間、彼女たちは恍惚とし、信じられない思いだった。
かつて三絕聖地は蒼離山脈に何人もの人を送り込んだことか?数え切れないほどだが、最終的にはすべて失敗に終わり、情報すら得られなかった。
今や彼女たちは簡単にそれを手に入れた……
先生について行けば、多くのことが本当にこんなにも簡単になる……
「そうそう先輩、外に数人の先輩方がいらっしゃいます。今回の件に関わった方々で、先輩にご挨拶したいとのことですが、お会いになられますでしょうか?」
この時、慕千凝が尋ねた。
李凡はそれを聞いて、すぐに理解した。
火靈兒たちに書と画を与えたことで、書画展でまた注目を集めたようだ。
そのため、より多くの人々が訪れようとしているのだ……
これも、名が知られるようになったということか?
彼も心に喜びを感じ、言った:「来られたのなら、お通ししなさい。」
火靈兒はすぐに一礼し、退出した。
「お三方、李先輩がお会いになると仰いました。」
彼女は外で待っていた三人に告げた。
すぐに、三人の顔に喜びの表情が浮かんだ。
この先輩が会ってくれる!
彼らは興奮して前に進んだ。
小さな中庭に入ると。
「なんと恐ろしい気配……まるで至る所に絶世の恐ろしい存在が満ちているかのよう。自分がまるで蟲けらのようだ……」
霊超至尊は呟きながら、かすかに波打つような道の韻と道則を感じ取った。
「これは……ここには……こんなにも多くの……」