南域の知らせは玄天界全体に素早く広がった。
たちまち、玄天界全体の注目を集めた。
「宗主様、南域から届いたこの手紙によると、今の南域は最後の淨土となっているようです……私たちも南域へ移住すべきかもしれません!」
北域のある宗門で、長老が提案した。
「そうとは限らないでしょう。我々はただの超凡勢力に過ぎません。たとえ玄天界の大勢力を狙う存在がいたとしても、我々には関係ないはず……」
「南域がなぜ無事でいられるのか?太衍聖地と紫陽聖地の勢力は、北辰聖地より強いわけではない!」
「そうだ、南域に行っても、他人の下で暮らすことになり、太衍聖地と紫陽聖地の二大勢力に臣従することになるではないか……」
多くの反対意見も出た!
上座に座る老宗主は、長い間黙考してから、最後にこう言った:「今や、我々に選択の余地はない。」
「天下は大乱の時代だ。しかし南域では一つの聖地も滅びていない。そして手紙によると、南域には全てを震撼させる力があるという!」
「それだけでも、我々は庇護を求めるべきだ!」
「宗門の存続のために!今日から出発する!」
これで決定だ!
西漠。
巨大な禪殿の外に、西漠の半数の梵道修行者が集まっていた。
この禪殿は空明殿と呼ばれ、西漠随一の梵道の至尊勢力だった。
天梵殿が滅ぼされた後、梵土は大混乱に陥り、全ての梵修と信徒たちは不安に震え、今は空明寺の前に集まり、共に相談していた。
大殿の中で、一人の梵道の老聖師が端座し、慈悲深い表情を浮かべ、身にまとう梵裟は古びており、まるで無数の歳月の洗礼を受けているかのようだった。
「空明聖師様、南域からの手紙が届きました。そこが最後の淨土だと主張し、天下の修行者たちを避難に招いているとのことです。」
一人の中年の梵修が進み出て、老聖師に報告した。
——天梵殿の滅亡後、「聖師」はほぼ全滅し、目の前のこの老梵修が最後の一人となっていた。
だからこそ、彼にはこのような影響力があったのだ。
空明聖師は中年の梵修から手紙を受け取り、一読した。
「南域……全てを震撼させる力があるというのか?」
空明聖師は呟きながら、最後にこう言った:「南域が最後の淨土かどうかに関わらず、今や天下の修行者たちは団結し、共に集まって、邪悪なものに対抗すべきだ。」