第49章 仙人の跪拝

仙器に近い筆が突然爆発し、仙光が一人の男性へと変化した。

男性が空に現れた瞬間、全員が驚愕した。

なぜなら、この男性から姜雪と同じような気配を感じ取ったからだ!

仙人!

全員が息を飲んだ!

「こ...これは三絶仙人?!」

「まさか、三絶仙人があの筆に分身を残していたとは。だからあの筆が仙器に近い品位を持っていたのか!」

「三絶仙人が現れた以上、これは三絕聖地最大の切り札だ。彼がいれば、三絕聖地は滅びることはないだろう。」

人々は次々と口を開いた。

そして三絕聖地の人々は、この時ようやく安堵を感じた!

先ほどまで、敵陣営に一人の仙人と二人の準仙がいたため、彼らは皆重圧に苦しみ、基本的な実力さえ発揮できず、ただ虐殺されるばかりだった。

今や、彼らは通常の状態に戻り、霊力の流れも軽やかになった!

「師祖様!」

「師祖様がついに現れた。師祖様がいれば、誰が我が三絕聖地を滅ぼせようか!?」

「師祖様が永遠に在れば、三絕聖地も永遠に在り続ける!」

三絕聖地の人々は、今や涙を流し、極度の興奮状態にあった!

絶望の中で、三絶仙人の分身の出現は、彼らすべてに希望を与えた。

「はっはっは、我が宗門の師祖様がここにいる。誰が我が宗門を滅ぼせようか?誰が我が宗門を滅ぼす勇気があろうか?!」

下方の大地では、長孫連城も狂ったように大笑いしていた。彼の命は既に限界に達しており、最後の一息で踏ん張っていた。

「三絶仙人!」

靈超と元陽の二人の聖主は、今や非常に厳しい表情を浮かべていた!

古来より、三絶は最も才能溢れる人物であり、その生涯の才能は、多くの成仙を果たした強者たちでさえ及ばないものだった!

今、三絶が現れたのだ。

現場で、ただ姜雪だけが平然とした態度を保っていた。

彼女は三絶を見て、首を振りながら言った。「今日のこの事態は、本体が来ても無駄だ。まして分身ならなおさらではないか?」

これを聞いて、三絶仙人は微笑んだ。彼の気配は清らかで俗世を超越しており、確かに非凡だった。姜雪を見つめる彼の目には、むしろ賞賛の色が浮かんでいた。

「私が仙域に入ってから数千年後に、また成仙を果たす者が現れるとは思わなかった。さすがに寂しくはなくなったな。」

「ただ、なぜ、そこまで手荒な真似をする必要があったのか?」