太衍聖地全体が、この瞬間静まり返った。
この一撃の威力は、さらに遠くへと伝播していった。
太衍聖地は瓦礫の山と化していた。
各勢力の者たちは、この時ほとんどが地に跪き、寒蝉のごとく声も出せず、先ほどの巨大な恐怖に道心が震え、抗うことすらできなかった。
真仙の仙器が破壊され……
真仙がその場で滅び……
恐ろしい一撃が世界を滅ぼさんばかりに……
場内を見渡すと、龍子軒と陸讓の他には、火靈兒と慕千凝だけが立っていた。
彼女たちは李凡から賜った品を身につけており、その強大な威圧に耐えることができた。
「まさか……この火棒がこんなに……こんなに恐ろしいものだったとは?」
陸讓は呆然と見つめていた。
師尊様の小さな庭には、凡品など一つもないことは知っていたが、ただの火棒が、こんなにも簡単に真仙を殺せるとは?
自分の持つ箸でさえ、すでに十分恐ろしいと思っていたのに……
「李先輩……すごい手腕ですね、また二人の真仙を滅ぼされました……」
火靈兒は呆然と口を開いた。前回の登仙臺での出来事を思い出した。書道一筆で真仙が陥落した時のことを……
真仙は玄天界にとって崇拝の対象だが、李先輩にとっては……まるで虫けらのようだった!
「私は知っていました。李先輩がいれば、どんな陰謀も打ち砕かれると!」
慕千凝は小さな拳を握りしめ、興奮で頬を赤らめていた。
一方、曹一劍と羅浮聖主は、この時完全に呆然とし、目には恐怖の色が満ちていた。
天よ……
これは一体どういうことなのか……
なぜ無敵のはずの真仙までもが、こんなにも簡単に、こんなにも早く死んでしまうのか……
これは夢なのか?夢でさえありえないはずだ!
南域には、一体どんな恐ろしい存在が潜んでいるのか?
もう終わりだ!
二人は瞬時に絶望した!
……
長い時が過ぎ、現場の人々はようやく我に返った。
「天よ……先ほどの出来事は、本当に起こったのか?あの二人は一体何者なのか?あの棒は、一体どんな級の至宝なのか?」
一人の老宗主が呟きながら、周囲の光景を見つめ、まるで現実とは信じられないようだった。
「驚天動地の一戦……先ほどの吳明と岑傲の武器から放たれたエネルギーは、完全に仙器を超えていた。あの二人の恐ろしい存在は、仙人をも超えていた……だが、たった一撃で殺されてしまった?」