第45章 後天至強剣法?これだけ?

超級武魂の蘇里が、楊小天に蹴り飛ばされた!

超級武魂の蘇里が楊小天に蹴られ、エビのように飛ばされるのを見て、曹路たちは呆然とした。

程貝貝も楊重も含めて。

蘇里がどれほど強いか、皆が目の当たりにしていた。先ほどの新入生の試合で、彼は神劍學院の新入生たちを一人で制圧したのだ。

しかし、神劍學院の全新入生を制圧した蘇里が、楊小天に一蹴りで吹き飛ばされた!

だからこそ、皆は大きな衝撃を受けていた。

林勇と陳遠の二人もちょうど到着し、遠くから蘇里が楊小天に蹴り飛ばされる場面を目撃した。

同様に衝撃を受けていた。

蘇里は這い上がり、驚きと怒りを込めて楊小天を見つめ、心の奥底から強い屈辱感が湧き上がってきた。

堂々たる超級武魂の天才である彼が、神劍學院の二級武魂の新入生に蹴り飛ばされるとは!

しかも神劍學院と神海學院の教師や生徒たちの前で。

これほどの屈辱はない。

蘇里はゆっくりと立ち上がり、楊小天を睨みつけた。「楊小天、死にたいのか!」

彼の全身から光が溢れ、背後に巨大な光の影が現れた。それは彼の超級武魂、タイタンゴリラだった。

蘇里の背後に現れた高さ十メートル近い巨大なタイタンゴリラを見て、皆の心が締め付けられた。

タイタンゴリラから驚異的な圧力が放たれた。

多くの人々が初めて超級武魂を目にし、タイタンゴリラの威圧感に驚愕した。

この時、蘇里の全身から放たれる光はますます熱を帯びていった。

彼の体表全体に、タイタンゴリラのような毛皮が浮かび上がった。

遠くから見ると、彼は縮小版のタイタンゴリラのようだった。

蘇里から強大な威圧感が放たれた。

彼は突然跳び上がり、楊小天の前に着地した。着地した瞬間、地面が轟然と響き、彼の両足が着地した場所は深い穴となっていた。

魂化の後、蘇里は速度だけでなく、力も防御も驚くほど向上した。

武魂が強ければ強いほど、魂化による強化も大きくなる。

「楊小天、もう一度私の剣を受けてみろ!」蘇里は楊小天の前に来ると、手の長剣で一撃を繰り出した。剣光が爆発的に放たれ、剣影が重なり合い、変幻自在の感覚を与え、さらに剣光は人々の心を惑わせるような効果があった。

「幽霊剣法だ!」ある学生が驚いて叫んだ。

幽霊剣法は、神海學院の後天頂尖武技の一つだった。

また、最も修行が難しい後天頂尖武技の一つでもあった。

神劍學院の人々は、蘇里がこのような幽霊剣法まで修得していたとは思わなかった。しかもその威力から見て、明らかに大成境に達していた。

「気をつけろ!」遠くから、林勇と陳遠たちが急いで警告した。

蘇里の幽霊剣が楊小天の胸を突こうとした瞬間、突然、楊小天は手の長剣を振り出した。

たちまち、幾筋もの剣影が空中で輝いた。

剣影は十重にも達していた!

そして楊小天の姿が、一瞬消えた。

蘇里はこの一撃で必ず楊小天を突けると思っていたが、突然自分に向かって多重の剣影が飛んでくるのを見て、楊小天の姿が消えたことに気付き、ある剣法を思い出して顔色を変えた。

急いで後退しようとしたが、楊小天の剣影があまりにも速く、退く余裕はなかった。

ほぼ同時に、楊小天の十道の剣影が全て彼に命中した。

蘇里の幽霊剣影は無力だった。

先ほどとほぼ同じように、蘇里は再び吹き飛ばされ、今回はより速く確実に地面に叩きつけられた。

蘇里は再び血を吐いた。

現場は静まり返った。

「幻影剣法、圓滿境の極致!」曹路は驚いて楊小天を見つめた。

幻影剣法も同じく後天頂尖武技で、圓滿境地まで修行すれば先天武技に匹敵する。

そして修行の難しさは、幽霊剣法以上だった。

しかし楊小天は修得しただけでなく、圓滿境の極致にまで達していた!

「圓滿境の極致の幻影剣法。」程貝貝は再び吹き飛ばされた蘇里を見つめ、呆然としていた。

楊重は楊小天を見て、信じられない様子だった。

これが本当に彼らの楊家荘のあの楊小天なのか?

まず虎王拳、四季剣法、剣十三段を登峰造極境まで修得し、さらに透石剣を悟り、そして今度は圓滿境の極致の幻影剣法まで!

彼には信じられなかった。

また受け入れることもできなかった。

楊小天は冷然と蘇里を見つめた。「他にどんな剣法を知っているのか、見せてみろ。ただし、先ほどのような平凡な幽霊剣法なら、恥をさらすだけだ。」

蘇里はまた血を吐いた。

幽霊剣法は、彼が誇りにしていた剣法の一つで、大成境まで修得した後、他人の前で見せたことはなかった。しかし今、楊小天の口から平凡だと言われた!

蘇里は再び必死に立ち上がり、楊小天を見つめ、両目は血走っていた。

「よし、楊小天、お前が私を追い詰めたのだ。今から、後天至強剣法とはどういうものか見せてやろう!」そう言うと、彼は手の長剣をゆっくりと掲げた。

彼が剣を掲げた時、皆は錯覚を覚えた。蘇里があたかも剣山を掲げているかのように見えた。

その通り、剣山だった。

とてつもなく重厚な剣山。

「これは剣山決だ!」

「剣山決は百年前に失われた。蘇里が剣山決を習得したのか!」

現場の多くの劍道の達人たちは、蘇里が繰り出そうとしているのが百年前に失われた剣山決だと認識した。

剣山決は、百年以上前にある劍道傳承の最高の絶技だった。百年以上前、その派はこの絶技で神海國と周辺諸国を驚かせた。

この剣山決は後天の絶技ではないが、後天境でも最初の二つの剣技を修行することができた。

当時、その劍道傳承の後天境の弟子は、剣山決の最初の二つの剣技だけを修得しただけで、同じ境地の者たちを制圧し、同境地では無敵と言われた。

「そうだ、剣山決だ!」蘇里は高く掲げた長剣を突然楊小天に向かって振り下ろし、声高に叫んだ。「剣斬太極!」

彼が剣を振り下ろすと同時に。

たちまち、山のような剣芒が空を切り裂き、瞬時に楊小天の頭上に迫った。

この瞬間、全ての人々が山のような剣芒に込められた恐ろしい力を感じ取った。

しかし楊小天は平然とした表情で、剣を上げ、一振りした。

すると、一筋の剣浪が現れた。

続いて、もう一筋の剣浪が現れた。

その後、三筋目、四筋目、五筋目と。

剣浪は無尽蔵に現れ続けた。

同時に、皆の耳に、まるで海の潮が激しく押し寄せるような音が聞こえ、それは非常に鮮明だった。

ドン!

まるで果てしない大海の力が剣山とぶつかり合うかのようだった。

皆の元々の印象では、海は山を動かすことはできないはずだったが、この時、無尽蔵の剣浪の攻撃の下、剣山のような剣芒は徐々に押し戻され、次第に弱まり、最後には消え去った。

剣浪はなおも咆哮しながら前進を続けた。

蘇里は剣浪に飲み込まれた。

皆は、蘇里が枯れ葉のように吹き飛ばされるのを目にした。

剣浪が消えるまで、蘇里は視界の果てで轟然と地面に叩きつけられた。

「後天至強剣法?」楊小天は視界の果てに叩きつけられた蘇里を見て、冷然と言った。「これだけか?」