第128話 滑稽

#128、滑稽

空気は少し酷く乾燥していた。

雰囲気は重苦しく、静かだった。

蛇さんは椅子に座っていても、その背丈は立っている林亦とほぼ同じ高さだった。

「ちっ、お前はどこの組織の者だ?見たことない顔だな」蛇さんは林亦を見ながら、手の折りたたみナイフを弄びながら尋ねた。

彼の声は荒々しくはなかったが、人を極度に不快にさせる陰鬱な雰囲気を帯びていた。

「俺の親分がどこの者かなんて、お前に報告する必要があるのか?」

林亦は何も言わず、傍らの大壯さんが粗野な声で蛇さんに向かって叫んだ。

蛇さんは少し首を傾げ、大壯さんを見て冷笑した。「牛大壯、お前は帝豪の者だろう。なぜ俺の店に来て騒ぎを起こすのか分からないが、帝豪の于偉大の面子を立てて、俺は大目に見てやる。だが今日お前が連れてきたこいつは、帰すわけにはいかない」

言い終わると、蛇さんは何か気づいたように眉を上げた。「お前は彼が親分だと?何だ、どんどん落ちぶれていくのか?于偉大の足にしがみつくのをやめて、こんな小僧を親分にしたのか?」

「前に会った時はまだ于偉大の後ろを犬のように付いて回っていたのに、こんなに早く主を変えたのか?」

蛇さんは手の折りたたみナイフを弄び続け、牛大壯は顔を真っ赤にした。

外では、彼牛大壯はSKバーを管理する帝豪傘下の店の小頭だった。この大きなカジノには及ばないが、地位的には蛇さんと同じ立場にいた。

しかし今は他人の縄張りにいる上、牛大壯は目の前のこの毒蛇さんに勝てる自信がなかったので、怒りを抑えるしかなかった。

林亦は牛大壯を見向きもせず、自ら椅子を引いて蛇さんの向かいに座り、落ち着いた表情で蛇さんを見つめながら、ゆっくりと口を開いた。「私、林九玄は天地の道を行く者だ。お前のような者には理解できないだろう」

「今日来た目的は単純だ。ある人物を探している。その者は私に借金があるが、期限通りに返済していない。だから取り立てに来たのだ」

「30分の猶予を与えよう。その者をここに呼べ。30分以内に来なければ、お前は後悔することになる」

「1時間以内に来なければ、この店は閉店だ」

林亦の物静かな声がオフィス内に響き渡った。