森田林は周りを見回して、道乃漫に尋ねた。「何か食べたり飲んだりしたい?アイスクリームやケーキを持ってくるけど」
「私が行きますよ」と道乃漫は笑顔で言った。
「いやいや、動かないで。兄嫁さんのためにサービスさせてよ」森田林は道乃漫を制して、「どんな味がいい?」
「うーん……アイスクリームはチョコレート味と抹茶味とプレーン味。ケーキは、ブラックフォレストがあれば」と道乃漫は笑って、遠慮なく答えた。
「本当にチョコレート好きだね」と森田林は笑いながら立ち去った。
道乃漫はテーブルの名札を見渡した。森田林の人気が下降気味なため、同じテーブルに配置された芸能人たちは、あまり人気のない者ばかりだった。
少し名が売れ始めたばかりの者もいれば、長年奮闘しても依然として無名の者もいた。