「とにかく、今は大人しくしていろ。神崎創映が仕事を与えてくれないなら、自分のファンをしっかり守るように努めなさい。違約金を払える余裕があるか、誰かに払ってもらえるなら、契約を解除して新たな道を探せばいい。それができないなら、契約期間が終わるまでじっと耐えなさい。そうすれば、まだ芸能活動を続けられる可能性がある。でも、道乃漫に手を出したら、たとえ契約期間が終わっても、神崎卓礼はあなたを芸能界から永久に追放することができるのよ!」と遠野弁護士は警告した。
村上舟翔は不満そうに口を尖らせ、「遠野兄、そんなに心配しないでよ。道乃漫は今、神崎卓礼と付き合ってるのは事実だけど、二人の関係がどれほど本気なのかなんて誰にもわからないでしょう?正直に言えば、あなたの言う通り、村上副社長があの日、道乃漫の面子を潰したとき、道乃漫は神崎卓礼の女だから、神崎卓礼が面子を失って、彼女を守るのは当然だったかもしれない。でもこれだけ時間が経っても、道乃漫との交際を公にしないということは、きっと本気ではないし、道乃漫に正式な立場を与えるつもりもないんでしょう」