第446章 反対しない

「それに彼も書香門第の出身で、知能指数は百二十、斎藤さんと文武両道で、もっと相性がいいんじゃない?」橋本奈奈が続けた。

「だめだ、絶対にだめだ。あの男は我が斎藤家と少しでも関係を持つことは許さん、少しでも交流があってはならん!」斎藤輝彦の顔は真っ黒で、まるで六月の雨雲のように、いつ激しい嵐が吹き荒れてもおかしくなかった。

「どうして?」

「どうして?」

橋本奈奈と斎藤花子が口を揃えて言った。斎藤輝彦がなぜこの件でこれほど頑なになっているのか。

「なぜなら…」彼は絶対に涼子があの男と頻繁に会うことを許すわけにはいかなかった。ましてや親戚になって、年中行事のたびに行き来し、関係が続くなんて!

しかしその言葉を口にする前に、斎藤輝彦は突然、橋本奈奈が自分にこの話をした意図を理解し始めた。「君が今言ったことは、本当なのか?」