終わった時、鐘见寧はもう力が尽きていた。
賀川礼は身をかがめ、彼女の体を拭いてベッドに運び、その後で自分がシャワーを浴び、浴室を片付けた。
彼女を抱きしめながら、彼は安心感を覚えた。
鐘见寧は昨夜疲れ果てていたため、遅くまで寝ていた。目が覚めたのは午前10時過ぎで、驚いたことに賀川礼がまだ隣にいた。彼は寝坊することはめったにない。
普段なら、自分が起きる頃には、彼はすでに出勤している。
決まり切った生活リズム。
彼女は体を翻して、しばらく彼を見つめていたが、彼の携帯が振動し始めると、慌てて視線を逸らした。
賀川礼は着信を確認して電話に出た。「もしもし」
「賀川さん、昨夜薬を盛られたって聞いたぞ!」
「……」
賀川礼は頭が痛くなってきた。
なぜみんな薬を盛られたことばかり気にするのか。