204 火遊びは身を焦がす、突発的な事故(2話目)

木村海は最近悩みが多く、時々上の空になってしまい、周りで起きている異変に気付かないほどで、鐘见寧にまでその様子を察知されてしまった。

「最近ちゃんと休めてないの?」

「そうじゃない」

「従姉妹にまた何か頼まれたの?」

鐘见寧は、江口晗奈が時々彼に仕事を頼むことを知っていた。

木村海はただ淡く微笑むだけだった。

江口晗奈と樱庭司真のことは、現在木村海と掃除のおばさんしか知らなかった。

彼女が何かをしようとする時、木村海が婉曲に断ると、江口晗奈は笑って言った:「木村海……」

「私たち仲間じゃない?」

「同じ船に乗ってる者同士なのに、私を断るの?」

木村海は気が狂いそうだった。

誰があなたの仲間なんかになりたいものか。

ただ最初に旦那様に報告しなかったことで、時間が経てば経つほど、言い出せなくなっていった。今は従姉妹がこの男に飽きて、嫌になって、厭きて、二人が自然に別れることを願うばかりだった。