448 突発事故、金の鎧を纏って現れる(3更)

遠くにある観覧席では、距離が離れていたため何が起きたのかわからなかったが、松本咲良がサングラスを外したのを見て、盛山庭川は内心腹を立てた:

なぜ彼女が来たのか?

お正月なのに、本当に縁起が悪い。

「見てくる」盛山庭川は急いで観覧席を離れた。

「お兄さん……」盛山文音が行こうとしたが、賀川礼に止められた。「馬場は危険だから、行かないで」

丁寧に調教された馬でも、事故は起こりうる。賀川礼は当然彼女を一緒に行かせるわけにはいかなかったが、賀川洵は盛山庭川の後を追って、急いで馬場へ向かった。

松本雨音は本当に胸に怒りが溜まり、腹立たしく憂鬱だった。

とっくに松本咲良と縁を切るべきだったのに、彼女は妊娠していて、もし自分が彼女に触れでもしたら、あの人が地面に倒れて示談金を要求してきたら、また濡れ衣を着せられることになる。