460 盛山若社長:潔白じゃない、ただ彼女が好きなだけ(4)

秋月策人は驚いて口を開けたまま、前回の集まりでトランプをしていた時、盛山庭川が突然現れて、彼を攻撃し、下手だと言ったことを思い出した。

なるほど、

全ては筋が通っていたのだ。

そして羽沢彩乃は、皆の驚きと困惑の表情、特に松本雨音の表情がついに緩んだのを見て、笑い出した。

ついに、

彼女の痛いところを突いたのだ。

「松本雨音、あなたはいつも、私と娘が恥知らずだと言うけど、あなたに何か良いところがあるの?盛山若社長に対して何の下心もないと言い切れるの?」

湯川俊夫は振り向いて、彼女を観察した。

視線は彼女に釘付けで、彼女の口から「いいえ」という言葉を聞きたかったが、わずか数秒で、彼女の身振りや表情からおおよその察しがついた。

一瞬、

まるで雷に打たれたかのようだった。