第52章 興味なし

藤原千華は今のところ時枝秋を必要としていないため、時枝秋はすぐに心を試合に戻した。

今回の予選も全試合が生中継され、試合形式は非常に明確で、前半と後半に分かれていた。

木村裕貴は以前、試合に関心を持つどころか、ツイッターまでアンインストールしていた。時枝秋の試合を見るのが面倒だったからだ。

しかし今回は違う。彼が自ら時枝秋のマネージャーになることを約束したのだから。

マネージャーとして、彼女を担当するからには、彼女のことを理解しなければならない。

そのため、仕方なく客席に座り、人に気付かれないよう、マスクをしっかりと着用し、最も端の席に座った。

今回、全ての出場者がマスクを着用してステージに立った。

上位22位までがセーフゾーンにいる。

下位8位がデンジャーゾーンにいる。