第123章 効果は非常に良い!

ファンたちは興奮のあまり、泣いたり跳ねたり笑ったりしていた。

彼らは皆、兄さんがこの『唄』というアルバムを持っていることで、地位が安定するだけでなく、さらに一段か二段上がることを知っていた。

兄さんはもう顔だけで食べていく必要がなくなった!

小林凌の今後の代表作はこれほど多く、夏目休に迫る地位となった。

ファンたちは誇らしく思った!

木村裕貴は静かにこれらの曲を聴きながら、木村雨音の才能に再び感服した。

彼は静かにパソコンで一行の文字を打ち込んだ。それは時枝秋の将来の計画と手配だった:「コンペ終了後、速やかに進修する。時枝秋が五年の時間で、木村雨音の現在の成果を達成することを期待する。」

五年という時間は長いように思えるが、実際には才能のない人にとって、このような作曲家になるには全く足りない時間だった。

ネット全体が小林凌の『唄』で沸き立っているとき、夏目休だけがパソコンの前に座り込んでいた。

しばらくして、彼は不気味に振り返り、自分のマネージャーを見つめ、その瞳には詰問と憎しみが閃いた。

彼はカチッという音を立てて、手の中のスプライトの缶を潰した。

マネージャーは彼よりも先に慌てて立ち上がり、言った:「どうしてこんなことに?小林凌が発表した五曲は全部あなたが作曲したものですよ!すぐに調べます!すぐに!」

その通り、小林凌が発表した『愛』『思い』『晴れ』『冬の陽だまり』『時光』は、全て夏目休の作品だった。

タイトルさえもあまり変更されていなかった。

これらは全て夏目休が次のアルバムに収録する予定の曲だった。

夏目休には競争相手がおらず、ここ数年どんな曲を発表しても、常に高い評価を得ていた。

だから彼は市場を争う必要もなく、話題性を奪い合う必要もなく、全て気の向くままに、好きな時に発表していた。

今回も同様だった。

彼は『國民シンガーソングライター』で木村雨音が歌った曲を聴いた後、彼女に多くのインスピレーションを受け、そして帰ってきて一気にこの五曲を書き上げた。

彼はさらに磨きをかけてから、新しいアルバムを発表するつもりだった。

そして今、彼が作ったこの五曲が、全て小林凌のアルバム『唄』に収録されていた。

ファンたちは称賛の声を上げた。

小林凌と木村雨音は大好評を得た。

夏目休の心は引き裂かれた。

……