第239章 数学コンテスト1等賞

六田学長がちょうどお茶を飲んで喉を潤していた時、時枝秋の言葉に驚いて、お茶を吹き出してしまった。

鈴木先生、夏目先生、五十嵐先生も目を見開いて、時枝秋を信じられない様子で見つめていた。

五十嵐先生が咳払いをして言った。「時枝さん、日本代表チームの試合は、多くのトレーニングが必要で、難易度がとても高いんです。これまで国際大会で、二つのチームに同時に参加した人は一人もいません。」

夏目先生もその意見に賛成した。「国内大会では、優秀な生徒が二つか三つの競技に同時に参加することはありますが、国際大会と国内大会は、まったく別物なんです。」

鈴木先生も肩をすくめて、彼らの意見に完全に同意した。

そうでなければ、三人がこんなに揉めることもなかっただろう。

前例がないだけでなく、一人の生徒がこれほど多くのことを同時にこなせるとは想像し難かった。