第254章 推薦入学の資格を放棄

「結局大したことではないから、私の職位には影響ないわ。でも、これからは入学試験や推薦入試などの担当はできなくなるけど。心配しないで、どうせそういう仕事はもうやりたくないし、気にしないでね」

龍崎先生は軽く言ったが、これが軽い処罰のはずがない。

入学試験や推薦入試の担当は、昔から教師たちが争う美味しいポストだった。

龍崎先生へのこの処罰は、決して軽いものではなかった。

時枝雪穂もそれを理解していて、何度も感謝と謝罪の言葉を述べ、かなり低姿勢で、ようやくこの件を収めることができた。

電話を切った後、時枝雪穂は怒りで机の上の安い物を全て床に投げ捨てた。

小林佳澄がこんな愚かな行動をするとは思いもよらなかった。当時の物を破棄せずに、時枝秋を陥れようとするなんて!

あの時、問題を記録しておけばよかった。こっそり持ち出すだけじゃなく。