最近話題の有名プロデューサーの龍崎雄や、『烈日の青空』に出演した人気芸能人たちまでもが集まっていた。
時枝雪穂は心の中で少し酸っぱい思いを感じた。時枝秋の今の交友関係は、もはや昔とは比べものにならないほど変わっていた。
彼女は無意識に小林凌の腕に手を回し、自分を慰めた。「時枝秋が知り合ったのは芸能界の友人たちだけよ。そんなの大したことないわ。小林お兄さんの方がもっと多くの人脈があるもの。私は今ビジネスで成功して、文岩望のような大家とも知り合えるのだから、時枝秋のことなんか気にする必要ないわ」
小林凌も同じように考えていて、彼女に向かって言った。「後で私の友人が来るけど、きっと驚くよ」
時枝雪穂はその意味を理解した。小林凌が連れてくる友人は、きっと堀口楓や紺野広幸たちよりも有名な人物に違いない。
しばらくして、優題アプリの現在のトップ、斎藤心美が到着し、その後に亮麗スキンケアの現在のトップ、周防徹も姿を見せた。
時枝雪穂は思わず尋ねた。「芸能人の誕生日に、これらの広告主の大物たちが直接来るものなの?」
小林凌は眉をひそめた。それはもちろんありえないことだった。
そういった大物たちは毎日多忙を極めており、たとえ芸能人を重視していても、せいぜい担当部署の責任者を派遣するくらいで、毎回自ら出向くなんてことはあり得ないはずだ。
彼は返事をせず、ただ時枝秋のこの誕生日パーティーが少し大げさすぎると感じた。
これは全て堀口景介が手配したのだろうか?
斎藤心美と周防徹が入った後、さらに見覚えのある顔ぶれが現れた。
時枝雪穂の瞳孔が震えた。今度来たのは季山梨香と六田学長だった。
かつての第二中学校の優等生で市の首席として、時枝雪穂が18歳の誕生日の時にも六田学長を招待したことがあった。
しかし、その時は六田学長は秘書を派遣しただけで、本人は来なかった。
両者を比較すると、その差は一目瞭然だった。
彼らの後ろにいる人々は少し見慣れない顔だったが、時枝雪穂は数学オリンピックの国際大会を見ていたので、すぐに思い出した。オリンピック競技の日本代表チームの指導教師たちではないか。
時枝秋は本当に図々しいわね。こんなに招待状を配って、知り合いを全員呼ぶつもりなの?