第322章 私はあなただけを守りたい

時枝秋は彼が刃山火海も厭わない様子を見て、思わず笑みを浮かべた。「以前、日本舞踊協会で、私が知っている『商朝舞踊』という曲を皆さんに練習用に提供することを約束したの。今は舞踊の形は整ってきたけど、舞踊に合わせる衣装がまだ目処が立っていないの。

多くのデザイナーと相談したけど、私の要望通りに作るのは難しすぎると皆さん言うの。

生地や技術への要求が特別に高くて、私が望む効果を実現できないって。

でも、このような衣装なしではこの舞踊は成り立たないの。形だけ似ていても本質を表現できないわ。」

「いいね。この挑戦が好きだ」堀口正章はすぐに承諾した。

「でも、お兄さんの予約は来年まで埋まってると聞いたけど?」

堀口正章は細長い目を上げ、妖艶な雰囲気を漂わせながら「他の人なら、調整できる」と言った。