第358章 誤って投稿した動画を削除して

監督と副監督が話し合いを交わした。

そして監督は龍崎雄に言った。「葉山先生はいいと思うんだが、もし可能なら……」

龍崎雄は言った。「彼女と相談してみます。」

監督は頷いた。確かに葉山彩未の演技は黄瀬桂子には及ばないものの。

しかし、この役との相性の良さと台詞回しは貴重だった。この部分は黄瀬桂子でさえ上手くいかなかった。彼女は長年演技をしてきて、最も省エネな演技の仕方を知っているが、演技力があっても時には古株という印象を与え、没入感が足りない。

葉山彩未は全身全霊で演技に取り組み、感情の豊かさは自ずと異なっていた。

葉山彩未は先ほども勢いで演技をしたが、龍崎雄が近づいてくるのを見て、声に緊張が混じった。「龍崎プロデューサー、私の演技は……?」

「葉山先生、マネージャーはいらっしゃいますか?詳しく話し合いたいのですが。」