第173章：痛烈な制裁

青木岑のショートメッセージを見た西尾聡雄は、落ち着きを失った……

彼は手を上げて停止のジェスチャーをし、進行中のビデオ会議を中断した。

ビデオの向こう側にいる支社長たちは、誰一人声を出す勇気がなかった。

永田さんは気が利いて、BOSSが電話をかけやすいようにビデオの音声をオフにした。

西尾聡雄はすぐに佐藤然に電話をかけ直した。

「どうしたんだ？」彼は冷たい声で尋ねた。

「第一病院の前で暴動が起きて、通報を受けてすぐに駆けつけたんですが、当事者は青木岑で、患者の家族と揉めたようです。」

「彼女は大丈夫か？」西尾聡雄は心が宙づりになったような気がした。

暴動、衝突という言葉に、彼は全身が緊張で高ぶった。青木岑が怪我をしていないか心配でたまらなかった。

「大したことはありません。頭にこぶができただけで……」佐藤然が言い終わる前に、西尾聡雄は電話を切った。