第123章:世界に残るのは私とあなただけ(3)

二人の助手は様子を見て、すぐに賢明にも退出した……

青木岑は近づいてきて、化粧台に寄りかかった……

「今日はお疲れ様でした」

「契約を結んだ以上、自社の芸能プロダクションですから、レッドカーペットを歩くのは当然の仕事です。奥様がご心配なさることはありません」

少し話をした後、青木岑は松山雪乃が美しいだけでなく、気品があり、最も重要なのは彼女の教養の高さだと気づいた。

個人の品格は名家のお嬢様にも劣らず、話し方も上品で優雅だった……

表情も程よく、傲慢でもなく、作為的でもなく、謙虚すぎることもなく、気取ることもない……

しかし、こんなに優秀な女性でも、青木家に入ることができなかった。

青木岑は、青木源人に青木重徳が愛する女性と結婚するのを阻止できるほどの力があるとは思えなかった……