第136章:派手に恋愛関係を公表(6)

「はぁ……冗談はやめてよ……そんなに急ぐの?」

「もちろん急ぐよ、一刻も待てないんだ」

電話越しではあったが、青木岑は頬を少し赤らめた……

西尾聡雄は特に欲望が強い方ではなかったが、彼女のことになると止められなかった……

「お前、明日帰るよ」

「うん、じゃあ早めに帰って、家で晩ご飯作って待ってるね」

「ああ」

電話を切ると、青木岑の心は甘く溶けていた……

西尾聡雄との間の息の合い方は、いつもこんなに完璧で……

お互いが最も大切な存在であり、最大の心配の種で……

向こうでどんな状況になっているのかはわからないけれど……青木岑は西尾聡雄が全てうまく処理してくれると信じていた。

彼女の西尾様の賢さなら、どんな難題も難題ではない。

月下クラブ

青木重徳の友人たちがここで豪華な個室を予約していた……

個室には男女合わせて30人以上が集まり、とても盛り上がっていた。

桑原勝と関口遥たちも来ていて……とても賑やかだった。

桑原勝は青木重徳と並んで座り、お酒を飲みながら……話をしていた。

「青木兄は青木岑のことをずいぶん大事にしているようだね」桑原勝は口元に笑みを浮かべた。

「実の妹だからね、面倒を見るのは当然さ」青木重徳は、桑原勝が松山雪乃のことを言っているのを知っていた。

彼は青木岑を助け、GKを助けたことで、間接的に桑原勝と対立することになった。

しかし幸い、桑原勝は気にしていなかった。青木岑がいるから……

「じゃあ今日は誕生日なのに、君の妹は来ないのか?」桑原勝の言葉には皮肉が込められていた。

結局のところ、青木重徳と青木岑の関係があまり良くないことは知っていた。

というか直接的に言えば、青木岑がこの兄を好ましく思っていないだけだった……

青木重徳は濃い皮肉を感じ取りながらも、ただ笑って答えた。「うちの岑は疲れていたんだ。僕たちと夕食を食べた後で休むつもりだったから、僕が出てくる前にゲストルームまで送って行ったんだ」

「彼女が君の家にいるのか?」桑原勝は少し驚いた様子だった。

「ああ、その通り。あの子は仕事が終わってから僕の家に来て、一緒に夕食を食べて、WeChat で赤い封筒まで送ってくれたんだ」そう言いながら、青木重徳は自慢げに携帯を取り出して桑原勝に見せた。