第136章:派手に恋愛関係を公表(6)

「はぁ……冗談はやめてよ……そんなに急ぐの?」

「もちろん急ぐよ、一刻も待てないんだ」

電話越しではあったが、青木岑は頬を少し赤らめた……

西尾聡雄は特に欲望が強い方ではなかったが、彼女のことになると止められなかった……

「お前、明日帰るよ」

「うん、じゃあ早めに帰って、家で晩ご飯作って待ってるね」

「ああ」

電話を切ると、青木岑の心は甘く溶けていた……

西尾聡雄との間の息の合い方は、いつもこんなに完璧で……

お互いが最も大切な存在であり、最大の心配の種で……

向こうでどんな状況になっているのかはわからないけれど……青木岑は西尾聡雄が全てうまく処理してくれると信じていた。

彼女の西尾様の賢さなら、どんな難題も難題ではない。

月下クラブ

青木重徳の友人たちがここで豪華な個室を予約していた……