第233章：青木岑の対抗相手が来た（3）

桑原勝はそれほど強引な男で、青木岑の自撮り写真を見た後も、相手の携帯を返そうとしなかった。

むしろ、意地悪く青木岑のコメント欄に「スモーキーメイクがない、マイナス評価」と書き込んだ。

青木岑がコメントを見ていると、突然青木重徳からのコメントを見つけ、彼女は激怒した……

「死にたいの？」と彼女は威圧的に返信した。

「岑ちゃん、さっきのは桑原勝が僕の携帯を奪って書いたコメントだよ。あれは明らかに僕のスタイルじゃない、ハハハ。」

そう言えば、青木岑のスモーキーメイクをからかえるのは、桑原勝のような命知らずしかいないはずだ。

「あなた、彼と一緒にいるの？」

「うん、食事会で会ったんだ。」青木重徳は正直に答えた。

「わかったわ。これからは携帯をしっかり管理して……もう一度変なコメントを見つけたら、ブロックするわよ。」

「承知いたしました、姫様。」

青木重徳は返信を終えると、すぐに携帯をポケットにしまった……

「彼女の反応はどうだった？」桑原勝が意地悪く尋ねた。

「もう少しでブロックされるところだった。」青木重徳は彼をじっと見つめた。

「ハハハ……彼女を批判すると落ち着かなくなるのに、他人を批判する時は平気なんだよな？」

「うちの岑ちゃんに理屈は通用しない。彼女の言葉こそが道理だからね。」

「そうか……なんか、あなたって妹控えだよね？」

「妹控えじゃない、妹を支配してるんだよ。」青木重徳はツンデレ気味に返した。

「それって同じことじゃないか？青木家の人間はみんな変わってる……。」桑原勝が評した。

「うちの青木家では百年に一人も、あんな賢い娘は出ないよ。」青木重徳は意味深な笑みを浮かべた。

青木岑はその後、一人で香ばしいラーメンを食べていた……

西尾聡雄にLINEを送るのも忘れず、言葉は書かずに写真だけを送った。

「信太郎ラーメンにいるの？」西尾聡雄は即座に理解した。

「そうよ。」

「いいなぁ……たくさん食べてね。」西尾聡雄は笑顔のスタンプを送った。

彼は忙しい中を縫って青木岑とこっそりLINEをしていた。政府の幹部たちや老芸術家たちは意気投合していた。

彼は会話に加わる余地はなかったが、地位があるため、しばしば誰かが積極的に乾杯を求めてきた。