第320章:他人の物を奪う(10)

「この糞みたいな仕事なんて何だよ、月にいくら稼げるっていうんだ?俺がお前を養うって言ってるだろ……お前はどうしてそんなに分かってないんだ?どれだけの女が俺に養ってもらいたいと思ってるか、俺は相手にもしてないんだぞ?お前という女は本当に恩知らずだな。」

「離して、仕事に行かなきゃ。これからは職場に来ないで。」山田悦子はその男を嫌がっているようだった。

「なんだって?あの学生のイケメンに会われるのが怖いのか?」男は気持ち悪く笑った。

それは腕にタトゥーを入れた男で、寒い日なのに袖なしシャツを着ていて、まるで精神病だった。

髪は少し長く、小さな目、大きな鼻、醜い口……

見たところ30代半ばくらいの様子……

青木岑には想像できなかった、山田悦子がどうしてこんな人と関わっているのか。