第355章:青木家の乱(5)

「まだ言い逃れするつもりか?青木隼人……よくもそんなことを!」青木源人は夢にも思わなかった、こんなことをするなんて。

女優に贈り物をし、外国人女優とヤリまくり、カジノで大金を浪費……

青木源人は一生でこんな浪費をしたことがなかった。愛する神谷香織にさえ、こんな派手な出費はしなかったのに。

「お父さん……彼の言うことを聞かないで……この6000万は確かに私が使ったけど、でもその3億以上は横領していない……本当にしていないんだ、どこに行ったのか私も知らない。」青木隼人は慌てて、つい口を滑らせた。

青木岑はすかさず切り込んだ。「つまり、この6000万については認めるということですね?」

すべての取締役は憎しみの眼差しで青木隼人を見つめていた……

神谷香織の顔は見るに堪えないほど険しくなった。彼女は注意した。「隼人……言葉は慎重に、よく考えてから話しなさい。」

青木隼人はプレッシャーに耐えきれず、立ち上がって青木源人の前にドシンと膝をついた。

「お父さん……私が悪かった。このお金は確かに私が使ったんだ。でも本当に6000万だけを持ち出しただけなんだ……しかもそれは友達に唆されたからで、前はこんなことしなかったんだ。私が間違っていた。でもその3億以上については本当に知らないんだ、本当に知らない、それは私がやったことじゃない。」

「君がそう言っても、誰が信じるだろうか?弟よ……改心は金にも代えがたい。今すぐ残りの3億以上を返せば、私たちは許すことができる。」青木重徳は優しく微笑みながら言った。

青木岑はこの瞬間、確信した。その3億以上は、絶対に青木隼人の手元にはない。

彼は今回、青木重徳に本当に徹底的にやられたのだ……

「畜生め、早く言え、残りの金はどこに隠した……出せ。」青木源人は青木隼人の体を蹴った。

神谷香織は見ていて胸が痛み、すぐに前に出て青木隼人を抱きしめた。「隼人……お母さんに話して、一体どうなってるの?どうしてそんな愚かなことを?」

「お母さん……その3億以上については、本当に知らないんだ……私が取ったのはこの6000万だけ……私も罠にはめられたんだ。彼らはハッカーが転送したと言って、最初はスイスの宇宙口座に行くから追跡できないって……こうなるとは思わなかった、私が悪かった。」