第273章 弟子として受け入れる

柴田玉平は目に熱い光を宿して言った。「お母さんは弟子入りしたいと思っていないかい?」

水野日幸は「爺様のおっしゃる意味は、母を弟子にしたいということですか?」

彼女の知る限り、柴田家の緙絲術は家伝であり、家族にしか伝えず、外部には伝えないものだった。

柴田玉平は心の中でそう考えていた。「坊や、正直に言うと、うちの子供たちも才能はあるけれど、君のお母さんと比べたら及ばないんだよ!」

芸術と緙絲術の美的センスと織物技術において、並外れた才能と天分を持つ唯一の者が、皮肉にも家伝の技に興味を示さず、ダンスに夢中になっていた。

人というものは、ある分野での才能は天から授かるもので、後天的な努力だけでは追いつけないものなのだ。

彼は柴田家この世代の宗主として、当然緙絲術がますます発展し、柴田家の技が最高かつ最大限に継承され、世代を重ねるごとに向上することを望んでいた。